逢はざれば青年のまま遠郭公  はるみ

 ある年齢になると、同期会が毎年あるようになる。理由はリタイアして時間ができたとか、子育てが一段落したとか様々。とにかく若き日の知人、友人に再会したくなる。会えば過ぎ去った時間が嘘のように、話がはずみ別れがたい。幼名で呼び合い、気取りのない会話のなんと楽しいことか。
 時々、恩師と同級生を間違える時もあるけれど、自分が素であった頃の友達は、何ものにも変えがたい。
 さて、当然ながらお互いに歳を重ねているので、それなりに変容しているけれど、笑顔や話し方に昔の面影が見えて、しかも重ねてきた年月が良い味わいを出している。
 以前、「若き日の夫に逢たる昼寝かな」という俳句を作ったことも。