外つ国の少女溶け込む踊の輪 岩永はるみ

 10月に松本城にいったところ、外国人の多さに驚いた。英語、フランス語、中国語、イタリア語、何語かわからない言葉まで飛び交っている。庭で開催している菊花展や盆栽を熱心に覗き込んでいた。
 今朝、高野山の紹介をテレビで見たら、そこにも世界各国の方々の姿がみえる。
 港区などは、住民登録の10人に1人が外国人と聞いたことがあるが、本当だろうか?
 まだ、わが家の娘たちが幼かった頃は、今ほど外国人が多くはなかった。ところが、毎年夏を過ごした軽井沢にはかなりの数の外国人が避暑に来ていた。そんな時、お祭りがあると、金色や栗色の髪の少女が土地の子供に誘われて踊っていた。灯りの中で金色の髪が輪を回っていくのが、その笑顔とともに忘れられない。

 ところで、5人の孫の内、2人は父親がアメリカ人なので、ダブル国籍になっている。家族の努力もさることながら、小さい時通っていた保育園のおかげで、日本の行事をきちんと体験させてもらって来た。この一家は子供たちにアメリカと日本の行事をほとんど経験させている。忙しそうだけれど、子供たちはなにをやっても楽しそうにしている。何しろ、Halloweenから七五三まで‥‥‥‥‥‥‥。
 そして、近頃、その両親が英語で俳句を作り始めたらしい。思いがけなくて嬉しかったので、娘の一句を/

 娘との走る楽しみ萩の道 クラーク朝子
 with my small daughter enjoying running purple flowers. (萩はbushclover?でも私はそのままが好き)

 父親の方はすでにたくさん作っているらしいけれど、残念ながら、作品はまだ見せてもらっていない。
 その内、子供たちも作ってくれたら、と夢のような事を考えている。