風光る少女の抱くトウシュウズ

 横浜の外人墓地はいつ見ても、居心地がよさそうで、私のすきな散歩道のひとつ。いつも、ここなら神様の声さえかかれば、住みたいなと思っている。もちろん日本人の私はどんなことがあっても、縁のないところだけど
 墓地と言えば、よく新聞に募集のチラシがはいる。ある知人が申し込みにいった時のこと。申し込み用紙に書き込みをしていると、隣にじつにチャーミングな紳士が同じ書類をかいているのが見えて、「もしや?」と思って聞くと、やはり購入を決めたとのこと。そして、墓地の番号を聞くと、なんとお隣りではないか。「じゃ、いずれあちらで」と握手をして別れたという。以来、いつ死んでも、あの素敵な紳士の隣にいけると思うと明るい気持ちになるとか。