亀鳴いて絵皿にもどる唐子かな はるみ

 雪の京都に行ってきました。気温は4度。ちょっと覚悟がいりました。
 冬から春の京都は非公開の文化財が特別公開されているのですが、この度の収穫は時ならぬ春の雪でした。鳴き龍で知られる相国寺の日本最古の法堂(はっとう)に積る雪や、はらはらと松の枝から、風に乗って散る雪は、しんと張りつめた寒さの中、まさに一期一会の風景でした。
 蕪村、若冲等伯はもちろん、蛇足の絵は大徳寺塔頭真珠庵で初めて見ました。
 中でも、印象に残ったのは、 開山堂の板絵の応挙の5匹の子犬たち。今にも雪の庭に走り出しそうに見えました。ひょっとすると、夜中にそっと庭に出ていたかもしれません。